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【叫び】の書き方を教えてください。

◆ 西森みかん◆Awi07cG. [8839] 12/03/12(月) 18:25
 おはようございます。
 こんにちは。
 こんばんわ。
 初めての方には、初めまして。西森と申します。
 春がもう間近ながら、寒かったり、暖かかったりの激しい気候の変化で、体調を崩されていませんでしょうか。青森は今日、雪が降りました。

 さて、今日は【叫び声】についてお話を伺いたかったので、スレッドを立てることにしました。
 どういうことかと言いますと、 
「うおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっっ!!!」
 ――いえ、別に発狂したわけではありません。むしろ年中発狂してます。
 今回わたしが聞きたかったのは、この語尾を長〜〜く使った文章についてです。
 一つ、目安として例文を出してみました。

 私の主観なんですが、この書き方を日常会話で使うのはNGだと思います。
 普通の人がなにか叫ぶにしても、上記の例文のような叫び方をするのか? と考えて、20年少々生きてきましたが、日常生活でそんな人と出会ったことはありませんし、いたとしても、一切関りたくないです。
 文章にしても長いです。
 長いので、テンポが死にます。つまり、日常の流れが死にます。
 そして。
 ひとりだけ場違いのように騒ぐと、場がしらけます。

 異常な叫び方というものは、非日常にさらされて――ありえないことに遭遇したときこそ、声は出なくなるものですが――初めて出てくる声だと思います。
 また、場を整え、叫ぶタイミングを練りに練って作りあげることで、意味のある言葉よりも強い力を持つんじゃないかとも思います。意味もなく叫びたくなるとき、ありますよね。あの衝動です。
 それは一回こっきりだからこそ、価値があるんじゃないでしょうか。年がら年中、何度も何度も叫んでいたら、ただの変な人です。私は年がら年中、叫ぶように歌います。
 だから、「モンスターの鳴き声・叫び声だから」と作中で何回も使うのは執筆を放棄してるようにも見えます。咆哮、地鳴りのような声、耳をつんざくetc……と、アイデア次第で描写パターンは無限大なんですから、そうやるのはナンセンスかと。

 ……そう考えてたんですが、一般書籍やライトノベルでも、上記の叫び方をどの場面でも、どの登場人物も、何度も何度も使用してるのを読んで、なんだかよく分からなくなりました。

 長くなりましたが、本題の質問です。
 母音等々を使って音を伸ばすのは、どれくらいが適当なのでしょうか。また、そのような書き方は、どういったメリットがあるのでしょうか。
 できれば、どういった狙いがあるのか、上記の叫び方を採用している方のお話を聞きたいです。

Re: 【叫び】の書き方を教えてください。

◆ オベロナミンa.u [8919] 12/06/12(火) 00:33
はじめまして。オベロナミンa.uと申します。
面白そうな議題でしたので、恐縮ながらコメントを致します。


「叫び」との事ですが、個人的にはただの演出の一つと考えます。
例えば、


ジョンの渾身の斬撃は太郎の右肩から左わき腹へと致命的な深手を負わせた。裂ける肉、飛び散る鮮血、太郎はたまらず声を上げた。
「ぐあああああああああああ!!」


ジョンの渾身の斬撃は太郎の右肩から左わき腹へと致命的な深手を負わせた。裂ける肉、飛び散る鮮血、太郎はたまらず声を上げた。
「ぐっ……ああ……っ!!」


稚拙すぎる文章で大変恐縮ですが、こんな感じで変わるわけです。
個人的には、前者のような使い方は「そんなに致命的じゃないんでないの?」と感じてしまうので好きではないです。


もうひとつ例えば、


太郎の目の前で、ジョンは花子を斬り殺した。ジョンは、花子にとって唯一の心許せる存在であったというのに。太郎はその存在になれなかったというのに。
気が付けば太郎は、その右拳を振り上げていた。
「このやろおおおおおおおおおおおお!!」


太郎の目の前で、ジョンは花子を斬り殺した。ジョンは、花子にとって唯一の心許せる存在であったというのに。太郎はその存在になれなかったというのに。
気が付けば太郎は、その右拳を振り上げていた。
「この野郎!!」


またまた稚拙な文章で大変恐縮です。
こういったケースでは、私は前者の方が好みです。太郎のジョンへの色んな感情が籠っているかな、と。
「叫び」に関わらず、全ての表現がケースバイケースであり、そしてその適合性は全て作者様の好みに、そして読者様の好みに委ねられるものだと思います。
なので、西森みかんさんの好みの表現をされるのが一番かと思います。読者様の好みなんて千差万別で、そんなものはいくら考えても答えは出ませんから。
どのくらいが適当か、そのメリットは、という質問の私の解答はこちらとさせて頂ければ。
何の参考にもなっていないですが(汗)


役立たずで済みません。
それでは。

Re^2: 【叫び】の書き方を教えてください。

◆ 西森みかん [8922] 12/06/16(土) 00:06
 オベロナミンa.uさん、ご回答ありがとうございました。
 いえいえ、とても分かりやすい例示をありがとうございます。
 どんな文章の描き方にも必ず、なんらかの生かし方と使うタイミングが存在しているんだと、強くそう思えました。
 もっと実戦を積んで、自分の色を見つけたいと思います。

 このスレッドを立てた理由は“創作掲示板での交流の活性化”と、親記事で書いたとおりのものの二通りだったんですが、今思うに、当時の私はひとつのルールのようなものをここに作り出したかったのかもしれません。申し訳ありませんでした。
 ただこうして声にして、5人の作家さんの生の声を聞くことができたのは嬉しい限りです。
 まだ意見をお待ちしています。
 些細なことでもかまいません、生の声をお聞かせください。

ご回答ありがとうございます

◆ 西森みかん [8914] 12/06/10(日) 01:06
 お三方、ご回答ありがとうございます。トリップ名を忘れましたので、このままで失礼します。
 加えて、お返事するまでに時間がかかってしまいました、ごめんなさい。
 その間も自分なりに、ご意見を噛み砕きながら考えてみましたが、まだまだ答えは見つかっていません。
 ただ、おかげさまで、だんだんと光も見えて参りました。
 叫びはむしろ地の文を支える立場にあるんじゃないかというイルさんのご意見には目からウロコでした。
 スタイルにも色々あって正解は存在しないという基本を、一葉さんに改めて教えていただきました。
 ラースボースさんのご意見からは、逆に突き抜けたほうがいいと、この記事を書いたときの自分の意見と向き合うことができました。
 ――“言葉”は意味がある・ないに関らず、必ず何らかの価値がある――と、大学の教授から教えていただいたことをこの返信を書いている間に思い出しました。なるほどと思い、つまり今回疑問に思ったことにもつながるのかなと、明日からまた問いを続ける日が続きそうです。

 お三方には繰り返しお礼申し上げると同時に、もっと多くの方の意見を聞きたいとも思っている次第です。
 ありがとうございました。

Re: 【叫び】の書き方を教えてください。

◆ イル [8843] 12/03/13(火) 16:17
西日本でも三寒四温が続いています。西森さんの方はまだ雪が降るのですね、こちらは風がまだ冷たいです。
さて、とても面白い議題ありがとうございます。かなり独自の感性で書きますが、意見を書いてみようと思います。その際、本来は「結論」を先に述べるべきかもしれませんが、説明しないと分かりにくい単語があるので結論を末尾にさせて頂いております。

叫びとは、既に出されているように非日常・あり得ない状況で発生することが多いと思います。が、それを使うかどうかは衝動性とか個性とかだと思います。が、人の発声で出て来るのはただの音(寝言など)と目的を持った音(言葉、会話など)、ただの叫び(驚きが形を持たずに出てきたものと分類します)がよくあると思います。
ただの音とただの叫びは「生(リアル)」ですが、仰る通り小説では長いとテンポを殺します。母音の長さで「生々しさ」や「驚き(怒り)の度合い」を示すという場合もありますが、非日常や異常が「通常」になれば「不自然が当たり前になっててしらける」でしょうね。

そうした母音を使いすぎる必要があるか、と考えた際「目的を持った叫びがある」と考えました。
目的を持った叫びとは「空間の遮断又は支配」です。誰かの言葉を遮る、という空間に既にある音を自分の叫びで消すなどが例として挙げられます。言葉というのはとても詳しく考えや真理、事象を説明しますが最もストレートな「勢い」や「想い」を説明しきれません。叫びとは「音の世界(音量や勢い、速度に限定した世界)で最も強い」ものです。そして世界の一部の領域でも支配するということは場の引き締めにもなると思います。
キャラクターが「目的を持って叫ぶ」のも、上記を無意識でも自覚しているからかもしれません(無意識というのはおかしいかもしれませんが、空間の遮断又は支配効果があれば目的の持った叫びとします)。
戦闘は勝ち負け、強いか弱いか、の極論に走ることが出来ます。音の世界において勝利することは実際の戦闘に影響する可能性が出てきます。叫ぶとは空気を使う=呼吸、運動や武術では呼吸は重要であることを考えれば条件反射に「叫ぶ」を使うこととも言えます。音の世界での攻防、呼吸と条件反射による「叫び」は、私の尊敬する書き手さんもよく使用されています。
また、小説の書き手が使う理由としては、そうしたキャラクターが目的を持って叫ぶことの他にも、地の文(風景描写心理描写、行動描写など)の増幅効果があるからです。説明や描写を地の文に割き、勢いや想いは叫びで表現する。
西森みかんさんの書かれたことを読むと、「叫びの使いすぎ」より「増幅効果」であるべき叫びばかり採用されて地の文を疎かにしている点が何より問題と思います(地の文少ない+相対的に文章に叫びが多い=叫びすぎ)。母音の有無問わず叫びをよく使う小説家さんを複数知ってますが、「数分間の戦闘」で数回しかない会話文が全て叫びです。地の文はしっかり濃厚な描写ですので叫びも違和感がありません。

以上から
1.母音等々を使って音を伸ばすのは、どれくらいが適当
 呼吸ですから、一回の叫びはこちらの小説の一行の半分(17字位)くらいかと。一行でも多分実際にやったらきついのですから、運動中ならそれ位と思います。西森みかんさんの例ですと、私は「語尾だけ伸ばし、『っ』は減らす」ということで、
「うおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉっ!!」
 とします。一つの音を伸ばしてから口を動かすというのは叫びというより、意味ある音が大きくなった大声と判断するからです。
 叫ぶ回数(行)は地の文よりも少ない方が好ましい、と思います。

2.そのような書き方は、どういったメリットがあるのでしょうか。
 既に出ている非日常の演出に加え、空間の遮断又は支配、呼吸と叫びを条件反射の関係で繋いでいる、地の文の増幅効果があると考えます。

長くなりましたがお付き合いありがとうございます、私の意見が誰かの参考になったら幸いです。

Re: 【叫び】の書き方を教えてください。

◆ 一葉 [8842] 12/03/13(火) 15:19
「う・・・うぁぁああああっ!」

これが、私が現在投稿している作品の中で、最長の叫びです。泣き叫ぶシーンでしたが、実はこれ「あ」を小さくしたり大きくしたり、一個増やしたり一個減らしたりしながら作ったものです。色々やってみて、最も自分で「これだ!」と思ったところでやめました。実際に叫びながら、テキスト入力しました(笑)
多分、叫び方って言っても、そのときの状況と、キャラクター、作り手それぞれだと思うのです。だから一概に、どのくらいのいいのかというのは、正直「慣れ」とか「作風」で掴んでいくしかないのだと思います。
私みたいに、いつまで経っても感覚がつかめないとか、言葉にこだわるとか言う風になると、1個1個やるようになっちゃいますけど(苦笑)

私も西森さんと同じで、あまり長い叫びは使いたくありません。なるべく文章で、そのときの人物の心境を上手く描きたいと思っているからです。
しかし単純に私自身があまり使いたくないというだけで、長い叫び声が何回も使われている作品を否定はしません。それはその方の作風だと思うし、そういう作風になっていて、それが一定の定着を生んでいるなら、大事にして欲しいと思います。

ただ個人的には、クライマックス以外のシーンで、何度も使われてると、確かにしらけることはあります。でも多分、しらけない人もいますし、それが面白いという人もいると思います。
書き手の意図することが、寸分違わず読み手に伝わるなんてことは、ほとんどありません。意図が伝わった読み手が多ければ多いほど秀作と呼ばれるわけですが、全く伝わらない人がいなくなることはありません。
意図を伝える一環として、長い叫びが作用しているのなら、それもアリではないかと思います。
ただ「私の中での限界」は、一番最初に記述した通りです。

若干、論点がずれた気がしないでもないですが(苦笑)
参考になりますでしょうか?

自分の【叫び】

◆ ラース・ボース [8841] 12/03/12(月) 20:53
どうも、とても興味深いというよりも他人事とは思えない議題でしたので書き込ませていただきます、ラース・ボースです。
まず始めにここから先、私の持論を書き連ねることをお許しください。
自分も上記にかな〜り近い叫びを採用しています。
自分は主に以下のような場合に長ったらしい叫びを用います。

・ダメージ
・狂った瞬間
・ギャグ

まず「ダメージ」ですがそもそも「戦闘」は非日常的なものです。痛い思いを日常的に受ける生活はまずありません。というかそんな生活送りたくありません。だから戦闘で受けるダメージって想像しづらいと思うんです。
その「ダメージ」がどれだけ激しいものか伝えるために長ったらしく伸ばすときがあります。
「叫ばずにはいられないほどの凄い攻撃」と言うものです。
最も叫びを短くすることも勿論必要ですし、長ったらしく伸ばすのは連続してダメージを負わせる技や術に限ってます。

次に「狂った瞬間」。悲しみとか怒りとかでプッツンした人に良く叫ばせます。
そもそも西森みかんさんが仰るように叫ぶ人は日常的に見たことが無いです。というより見たくないです。
だからこそ異常に晒されてしまったのだと、伝えるために叫ばせることがあります。
……とは言え叫んでばかりでは確かに会話の流れが可笑しくなったりもするので何とか減らしたいと思う今日この頃です。


最後にギャグ。ハイテンションなものになるとよく叫ぶものが多くなります。
例えば皆さん大好き「某英雄を殺めし者」。そもそも彼は本編では(戦闘中以外)そんな叫ばないキャラ(だったはず)でしたよね。え?特典DVD?ナニソレオイシイノ?
そんな彼が面白おかしく【叫ぶ】。こうすることであら不思議、ギャグが成立します。叫ぶと最高にハイになれるからです。
つまり身も蓋も無い言い方をすれば「叫ぶ」=「最高にハイって奴だ!」=「勢いでギャグ成立」という方程式が出来上がります。
人を笑わせるのにはまずテンションをあげさせなければなりませんから。
ツッコミも同様です。無論、いつも叫んでばかりじゃダメですけど。

もっと書きたいのですが長くなるし分かりづらくなるのでここで一端区切ります。
改めて西森みかんさんの疑問にお答えしますと私の場合、

Q.母音等々、音を伸ばすのはどれくらい適切?
A.「耳障りになるくらい」でいいんじゃないでしょうか。叫ぶんですから。

Q.そういった書き方のメリットは?
A.異質さや異常さを出せる。そもそも【叫ぶ】事自体が異常だから。

Q.どういった狙いがあるのか?
A.上記に同じく異常さを出させる。異常さを感じさせたら勝ち。


以上が私の【叫ぶ】です。
かなり自己主張が激しい文章で申し訳ありません。無論、他の人が考える【叫ぶ】は違うと思います。
ですが参考までに受け止めてくだされば幸いです。
繰り返しになりますが長文乱文お目汚し失礼しました。ではでは。
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