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創作相談板 記事No.5357

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本来望ましいのは、文章の短い作品?

藪猫 明智◆MiG/52Rs [URL] [5357] 05/10/05(水) 23:20
 長い文章は努力の賜物と言うよりは、怠惰の産物に近い気がします。ネタや、情景の描写範囲の取捨選択をサボって、あれもこれもとダラダラと書いて行くと、ダラダラと延びていきます。

「情景の描写範囲の取捨選択」って分かりにくい表現かと思いますが。冷蔵庫に行って缶ジュースを取って飲む、という事を描写するとします。

・椅子から立ち上がる。
・戸口に向かって歩く。
・戸を開ける。
・戸を閉める。
・台所まで歩く。
・冷蔵庫を開ける。
・目当ての缶ジュースを探す。
・缶ジュースを取る。
・冷蔵庫を閉じる。
・缶ジュースを開ける。
・缶ジュースを飲む。
・空き缶の始末をする。

 主人公?の動作だけでもこれぐらいの内容があります。自分の部屋や廊下、台所の状況や雰囲気、飲んだ缶ジュースの味、そのジュースを選んだ根拠、そんなことも描写しようとすると、更に内容は増えます。廊下を歩いていたら何かゴミを踏んだとかアクシデントが起きたとか考えるともっと内容は増えます。

 でもですね。そんな事を一々ダラダラと全部延々と書いても、殆どの場合、仕方ない訳です。何らかの演出効果を得るために、故意に過度に詳細な描写をする事が使える局面はあるかと思いますが、普段は要らない事柄ばかりです。その中から、今、このシーンを描写するのに必要な事柄はどれなのか、というのを選ぶのが、「情景の描写範囲の取捨選択」として言いたかったこと。

 とにかく話を引き延ばしたいなら、そう言う枝葉末節を書き並べていくと、話は延びて行きます。しかし、しばしば文章を書いていると、引き延ばそうという意図はなくても、今、自分の頭の中で思い浮かべた情景を、あれも書いておきたい、これもハッキリさせておきたい、などとついつい欲を出して、書き過ぎてしまうものです。それを如何に堪えて、無駄を探して削ぎ落とすか。

 と言うわけで、長い文章は努力の賜物と言うよりは、怠惰の産物だと思う、ということになる訳です。はい。

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