創作相談板 記事No.6819
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事実と真実
- ◆ JUN [URL] [6819] 08/04/01(火) 19:43
- 前回簡単に、と言ったのですが、また少し難しいかも知れません。
物語の中のことって、全部実際には起こっていないことです。そういう意味では、その中の人物が死のうが、生きようが、すばらしい恋をしようが、読んでいる僕達には一つも関係は無いのです。
だけど、物語で泣くことがあるでしょう。
そういうあからさまな反応でなくたって、気持ちが動くというのか、ある登場人物を憎たらしく思ったり、好ましく思ったりはしているはずです。
それって、何なのでしょう。
物語だけではありません。このことは絵とか、漫画とか、ゲームとか、創られたものの全般に及びます。(起きたことを、作り手の視点で組み上げる記録映画や写真、ノンフィクションも含めてしまいましょう。)全て起こってもいないことなのに、僕の心の中へ忍び入っては揺らしていくのです。
その時僕はどうやらその中を通じて、現実の心の動きに通じる、何かの真実を見ているんじゃないかと思うんです。ものごとが実際にあったか無かったかに拘わらず、そこに言葉を超えたものを見て、そして心を震わせている。
そういう経験、みなさんはありませんか。作品を見ていて、起こってもない、起こるはずもないことが描かれているはずなのに、幸せの広がりとか、悲しみの共感が現実に起こったことのように感じられる。そういう経験です。
簡単に言うなら、『現実みたいに感じられた作品中の場面とか、人の気持ちはありますか? そして、それは何ですか?』ということです。それが何でだったのか、考えて付け加えてもらうと僕はもっと面白いのですが、それは出来る人で構いません。その内、僕も別に経験を加えましょう。
皆さんの幸福な経験、お待ちしています。
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