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創作相談板 記事No.6823

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Re: 事実と真実

◆ 樹 [6823] 08/04/03(木) 00:08
 お初です。新しく投稿しようかどうしようか検討中の、樹と名乗る者です。

「事実と真実」という言い回しを聞くと、故・遠藤周作先生の『イエスの生涯』という著作のくだりを思い出します。内容を要約すると、

「聖書に語られるイエス=キリストの姿には、必ずしも事実でない創作が多々織り込まれている事は認める。しかしそれらの姿は、その時代の信仰者が心から欲した場面である以上は真実であり、そういう場面を創らざるを得なかった以上は真実なのである」

……となるのかなと。
 わが身のような俗な人間にはつい、キリストの奇跡が本当に起こったのか、という「事実」に眼がいき勝ち(そういう関心自体が俗ですが)なのだけど、本当に大事なのは、「なぜ」聖書が現代に伝わってきたような形であるのか、そこにどんな願いが込められていたのか、の部分であるのだ(その部分をこそ「真実」と呼ぶべきなのだ)という風に解釈しています。


 体験については。別に幸福な経験でも何でもないけど、
「人を殺した人間はその後なにを思い、どんな人生を歩むことになるか」
「人肉を食った人間は(以下同文につき略)」
「近親姦を犯したら(同じく略)」
 等々。現実の自分には起こってもいない、たぶん起こる筈もない事象を、「もし自分の身に起きたら自分はどう反応するだろうか」という思考実験を、ヒマを見つけてはやっています。
 自分がもしかして哲学者向きなのか、それとも現にもう狂ってるのか、それは知りませんが。どんな事象でも「自分に関係ない」とは思わず、一応、わが身に引き寄せて疑似体験するように試みてはいますね。こうした訓練がたとえば、現実にある人をむしょうに殺したくなった時に、

「俺は人殺しはしない。何故ならこうこうこう云う理由があるからだ」

 と、少しは理詰めかつ冷静に対処する事ができるようになるかも知れない、という点で役立つことを淡く期待しながら。
 その過程でJUNさんの仰ったような、悲しみの共感が現実に起こった事のように感じられる、という事も、間々あります(幸せの広がり、というのは殆ど感じたことが残念ながらないですね。テーマの選び方が悪いせいかとw)。
 JUNさんのスレ内容、及び期待する答えからは激しく逸脱しているかも知れませんが(汗)一応マジメに応えてみた樹でした。それでは。

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