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創作相談板 記事No.6870

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Re^5: リアリティの形

JUN [6870] 08/06/10(火) 11:24
 反論、受け取りました。その上で、答えさせて頂きます。

 何でだ( ゚Д゚)ゴニャ!!さんが最初の段落で論駁されているように、僕の言い方では『読者に前提となるものが伝われば、登場人物の心理、感情にも説得力が増す』という、そちらのいわば単なるアドバイスとしての意見を、『ガチガチに世界観を定めるべきだ』という強い意見に勝手に解釈して、それに対して反論をした、と見られても仕方が無いと思います。
 相手の意見を叩きやすく戯画化して、こちらの都合のいい土俵に引きずり込み、批判する。僕が無意識の内にその方法を取ってしまったことを認めます。
もし、何でだ( ゚Д゚)ゴニャ!!さんが、作品の世界観やイメージを、話を壊すことなく、読者に柔らかく滑り込ませる方法について言及している、と考えたならばその方法に賛成する人は非常に多く、また僕もその方法自体の有効性は認めているので、徹底的に反論するには僕にとって都合が悪いものでした。ゆえに、叩きやすく戯画化したんです。それが理論的に不適切な方法だったのは明白です。

 しかしながら、理解していただきたいのは、僕がルーキィさんの作品についてそういう方向性を考慮することそのものを問題としているということです。

 そちらは『ルーキィさんの作品を全て読んだ訳ではないのでずれてるかも知れませんが』とも書かれています。端的に言うならば、僕はそのずれてるかも知れないアドバイスによって、ルーキィさんの作品が壊されることを危惧しているんです。だからこの意見は、初めから何でだ( ゚Д゚)ゴニャ!!さんの方ではなく、ルーキィさんの方に立ったものでした。ただ初めからそう言ってしまうと、感情の対立にしかならないと思ったので理論的な皮をある程度被らせました。

 もう一度言わせて頂くならば、何でだ( ゚Д゚)ゴニャ!!さんの意見には一般論としての妥当性が十分にあります。その点は認めます。しかし、その一般論ですら、無理にあてはめようとするとルーキィさんの作品世界を、僕の好まない方に歪めてしまう恐れがあるんです。何でだ( ゚Д゚)ゴニャ!!さんの仰る様な指摘は、ルーキィさんの作品に対して有効ではあるのでしょうし、僕自身感じたこともありましたが、敢えてそれは言いませんでした。
 僕は今のルーキィさんの作品を好むが故に、それを壊すような言葉をぶつける気にはならなかったのです。そして、そのためにルーキィさんの作品論を守ろうと思ったのです。
 これは、理論的な反駁ではありません。理論の段階では、僕があなたの意見の戯画化を認めた段階で決着が着いています。これは単なる僕の動機の吐露です。だけど、僕の様に考えている人間が一人ではあっても居るということ、それを受け止めて欲しいのです。理論ではなく、感情で理解して欲しい。

 また、後半で例に挙げてある僕の意見についても、答えさせて頂きます。
>『そういうのじゃない、伝え方、味わい方というのが確かにあると思う』という文章について。
 確かにこれは抽象的です。これ自体では肯定も否定も出来ないと思います。言葉を継ぎ足させてもらうとしても、『世界観の解説や設定の補強、そしてそれらの作品への取り込みというもの以外にも、様々な方法で読者へ共感を呼び起こすことは可能であり、またその様な手段についても考えて欲しいと思います。』という程度のもので、これにも、『様々な方法というのが具体的に何なのか明らかではない』という反論が可能です。
 しかしながら、僕は敢えてそこに何か明確な方法や手段を書く必要は無いと考えます。そもそも、このサイトの掲示板とスレッドであれば、返答いただく方や記事を見られる方はある程度小説の方法論に習熟している方であって、世界観・設定の紹介ではない方法によるアプローチの有効性も理解していただけると僕は考えています。だから、世界観や設定以外に読者の感性に訴える方法というのを、この部分を読んだそれぞれの方が考えてそれを当てはめた上で理解していただければそれで構わなかったんです。あえて何か一つの例を上げて、論争をしようという意図もありませんでした。この意見の論理的な意義としては、何でだ( ゚Д゚)ゴニャ!!さんの主張を弱めるために、小説の有効性を増す手段として他の方法を挙げることだったのです。それは十分に果たせると考えました。

>『読んだ人により何かを感じさせる』という文章について。
 『何か』とは何かが明確では無いという意見ですね。この部分も明確にしなくても構わないと僕は考えています。
 何かを感じるというのは、心が動くということそのものを示しています。言うなれば作品を読んだ人が何かを思えば、それは全てこの定義に当てはまることになります。そういう心の動きというのはいくら言葉を尽くしても完全にフォローできるものではありません。例を挙げれば、きっと無限大に広がってしまうことでしょう。
 けれど、心が動くということそのものは、存在として認めないわけにはいかないと思うんです。その動きそのものを、僕は問題にしたかったのです。

 こちらからの反論としては、こんな所です。

それから、『おそらくJUNさんの中では考えとしてまとまっていると思いますが、それも伝わらなければ意味が無いわけです。』という意見なのですが、残念ながら、僕の意見は一言で言い表せるものではありません。簡単にしてしまうと、どうしても本当に僕が伝えたいことにゆがみが生じてしまいます。ゆえに、過度に簡略化することは出来ないのです。
これは、できるだけ正確に言葉で何かを伝えようとする時にどうしても伴う性質だと思います。伝わらなければ意味がありませんが、誤解されるくらいならば、伝わる人が少なくても構わないと僕は考えます。また、この記事において、国語の問題の様に『〜字』で答えなさいという制限があるわけでもないのだから、出来るだけ正確に伝えるために言葉を磨くのは間違った方法では無いと思います。

 それと、こちらも意見なのですが、僕は論争をするために、この記事を書いたわけではありません。ただ皆さんの考えたことを知りたかったのです。ここに頂いた返信はそれぞれその作者さんが大切にしているということだけであって、『へえ、そうなのか』と思っていただくくらいで良かったのです。それぞれの作者さんの考えるリアリティの形を見て、何か疑問や反論があったのであれば、メールアドレスを公開している作者さんならば、直接問うか、していないのならば匿名性ということに鑑みて収めるべきだと思います。
 もしどうしても、これ以上世界観や設定の意義について僕との議論を行いたいのであれば、別のスレッドを立てるか、メールアドレスを公開しているので、そちらでお願いします。
 ここまで話が大きくなってしまったのは、僕が最初にしゃしゃり出てしまったことに原因があるのでしょうが、創作相談掲示板の意義を壊さないためにも、どうぞお願いします。

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