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創作相談板 記事No.7064

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Re: 文章と映像

◆ イコ [URL] [7064] 09/01/15(木) 23:43
 こんばんわ。
 絵本描きとしては見逃してはいけないスレッドだなぁと思いつつ、皆さんのご意見に何だか臆してしまっていましたが……

>小説においても、ある程度明確な映像に起こすとどうなるかという視点が、重要なのでしょうか

 確かに、明確にビジュアルの見える文章というのは魅力的だと思います。
 けれどそもそも小説の魅力って、言葉からイメージを喚起し、自分なりの絵を思い浮かべることができる事ですよね。
 好きだった小説が映像化したときどうにも違和感を感じてしまった経験って、誰しもあるように思うのですが、それは自分なりに想像していたビジュアルが『映像』によって固定化されてしまうから。「これはこれ」と割り切らないと見られない時もあります……別に映像を否定しようという訳じゃありませんが、小説の楽しみ方と映像の楽しみ方はまた別のところにあるように思います。

 ちょっと話がそれてしまいました;
 明確な映像に起こすとどうなるか、という視点。
 私は割とハッキリ絵を思い浮かべながら書いています。媒体は文字ですが、頭の中では挿絵を描きながらなるべくそれが伝わる言葉を選んでいるつもりです。成功しているのかどうかは正直よくわかりませんが、感想で『絵本のよう』と言っていただけると「ああ、伝わったみたいだ」とひとり喜んでいたりします。
 とはいえ、ビジュアルばかりに囚われてしまってはどうにも読みにくい、窮屈な文章になってしまいますよね。
 時々情景描写や登場人物の背格好の説明が長々と続く文章に出くわしますが(こちらで掲載されているお話に限りません)、もうええから早う先進んでや〜と思って読み飛ばしてしまいます。『絵』の説明ばかりになってしまっては『小説』という、読み手が自由にイメージを思い浮かべられる表現媒体である意味がなくなってしまう。
 何も全てを書こうとしなくても、情景ならその場の雰囲気を強く印象付ける言葉、人物の説明なら、その人となりを端的に表す描写(例えば目つきや、小道具という手もあります)が必ずあると思うし、そんな言葉や表現を探るのもまた、小説の魅力だと思います。
 映像に起こした時にどうなるのかを考えるのは、そんな言葉探しのとっかかりになるかも知れませんね。

 年始一発目がこのような愚見で申し訳ありません……(いつものことですねw)
 ともあれ、私が言葉でお話を書く時に考えているのはこんな事です。
 それでは、失礼しました。今年もどうぞよろしくお願い致します。

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