●弓の道について
チェルシー> | ウッドロウ様といったら、なんと言っても「弓の名手」って言葉がぴったりはまりますよね。 |
ウッドロウ> | いや、本当の名手というのは、アルバ師匠のような方のことをいうのだ。 |
チェルシー> | え〜、うちのおじいちゃんは確かに弓の腕は立つけど、なーんか変な人だからなー。 断然、ウッドロウ様に教えを請いたいです。 |
ウッドロウ> | 弓の道は奥が深いゆえ、チェルシーも大変だな。 |
チェルシー> | でも、家の掃除、洗濯、はてはおじいちゃんの耳かきまで、 全部修行の一言で片づけられたらたまったもんじゃありませんよ。 |
ウッドロウ> | 耳かきは確かに…いや、それも師匠の深い考えあってのことかもしれないな。 |
チェルシー> | なぁーんにも考えてないと思います。ああ、そういえばウッドロウ様、 弓だけで充分お強いのに、立派な剣まで持ってらっしゃいますよね。 ずっと気になってたんです。 |
ウッドロウ> | ああ、この剣は特別なのだ。わけあって持っている。 |
チェルシー> | 大事な剣なんですか? |
ウッドロウ> | そうだな。とても大切にしている。 |
チェルシー> | じゃあ、私とその剣だったらどっちが大事? |
ウッドロウ> | おいおい、それは比較の対象にはならないだろ。 |
チェルシー> | でも、どうしても比べろって言われたらどっちが大事なんです? |
ウッドロウ> | うむ、この剣は世界の均衡を保つ役目を担っているのだ。 立場上はこの剣が大切だと言わねばなるまい。だが、私個人としては… |
チェルシー> | ウッドロウ様のバカッ!! |
ウッドロウ> | あー、おいっ、最後まで人の話を聞きな…聞こえてないな。 |
ルーティ> | なぁに、機嫌損ねてんのよ。 |
ウッドロウ> | なっ、ルーティ君。いつからそこにいたんだ。 |
ルーティ> | ずっと聞いてたわよ全くしょうがないわねー。 |
ウッドロウ> | ああ、自分でインタビューすると言い出したくせに、途中で投げ出すとは本当に仕方ないな。 |
ルーティ> | いや、そうじゃなくて、あんたねぇ。なんでそうなったかわかってんの? |
ウッドロウ> | さぁ、検討がつかない。不可解だ。 |
ルーティ> | もう、ウッドロウったら。弓の修行もいいけど、もっと人の感情について修行して欲しいわね。 |
ウッドロウ> | えっ、おい、どういうことだ。 |
ルーティ> | 知らないわよ。自分で考えて。 |
ウッドロウ> | はぁ、なんなんだ。おおっと、こうしてはおれぬ。チェルシーを探さなくては。 あいつは、必ず迷子になるからな。おーい! チェルシー! |