●大切なものについて
チェルシー> | 大切にしている物って何かあります? |
ウッドロウ> | うむ、チェルシーにはあるのか? |
チェルシー> | もう、いっぱいあって困ります。でも、一番を挙げるとしたらこれかなー。 |
ウッドロウ> | 弓か。 |
チェルシー> | 死んじゃったお父さんのなんです。あと、お母さんの形見のリボンも宝物かな。 |
ウッドロウ> | そうか。そういえば、私はそういうものを持っていないな。 手放せない物などないかもしれない。 |
チェルシー> | その、キラキラしているものは? |
ウッドロウ> | ああ、これは王家の紋章だよ。高価な物だが、大切ではないな。 |
チェルシー> | じゃあ、その剣は? |
ウッドロウ> | イクティノスか。そうだな。 |
チェルシー> | 名前まで付けてるんですか。よっぽど大事な剣なんですね。 |
ウッドロウ> | そうだな。とても大切にしている。 |
チェルシー> | じゃあ、私とその剣だったらどっちが大事? |
ウッドロウ> | おいおい、それは比較の対象にはならないだろ。 |
チェルシー> | でも、どうしても比べろって言われたらどっちが大事なんです? |
ウッドロウ> | うむ、この剣は世界の均衡を保つ役目を担っているのだ。 立場上はこの剣が大切だと言わねばなるまい。だが、私個人としては… |
チェルシー> | ウッドロウ様のバカッ!! |
ウッドロウ> | あー、おいっ、最後まで人の話を聞きな…聞こえてないな。 |
ルーティ> | なぁに、機嫌損ねてんのよ。 |
ウッドロウ> | なっ、ルーティ君。いつからそこにいたんだ。 |
ルーティ> | ずっと聞いてたわよ全くしょうがないわねー。 |
ウッドロウ> | ああ、自分でインタビューすると言い出したくせに、途中で投げ出すとは本当に仕方ないな。 |
ルーティ> | いや、そうじゃなくて、あんたねぇ。なんでそうなったかわかってんの? |
ウッドロウ> | さぁ、検討がつかない。不可解だ。 |
ルーティ> | もう、ウッドロウったら。弓の修行もいいけど、もっと人の感情について修行して欲しいわね。 |
ウッドロウ> | えっ、おい、どういうことだ。 |
ルーティ> | 知らないわよ。自分で考えて。 |
ウッドロウ> | はぁ、なんなんだ。おおっと、こうしてはおれぬ。チェルシーを探さなくては。 あいつは、必ず迷子になるからな。おーい! チェルシー! |