●眼鏡について
ルーティ> | 眼鏡…取ってみたら? |
フィリア> | ほとんど、見えなくなってしまいますわ。 |
ルーティ> | ふうん、残念。フィリアは目が大きいから、可愛いと思うわよ。 |
フィリア> | いいですよ、今のままで。 |
ルーティ> | 女の子なんだし、いろいろと試した方がいいわよ。そんなこと言ってると…えい! |
フィリア> | あ! あぁ! ルーティさん、何をなさるんですか! |
ルーティ> | 眼鏡はここよ。 |
フィリア> | もう、嫌ですわ。意地悪しないで返してください…あ、あら、 ルーティさん、心なしか小さくなられたような…。 |
ルーティ> | フィリア、ホントに見えないのね。 |
フィリア> | はい? |
ルーティ> | ゴミ箱に話しかけてどうすんのよ。あ、あたしはこっち。はい、眼鏡。 |
フィリア> | はぁ、もう! ひどいですわ。あまり悪ふざけが過ぎると、今にばちがあたりますよ。 |
ルーティ> | あいにくだけど、あたし、神様って信じてないから。 |
フィリア> | …そうなのですか? でも、神はいつでも、ルーティさんを見守っておいでですわ。 |
ルーティ> | ふうん。…フィリアにとっての信仰ってどんなものなの? |
フィリア> | 信仰…ですか? ひとことで言い切るのは難しいですわ。 そうですねえ、私(わたくし)を生かしているもの、とでも申しましょうか。 水や空気と同じで、それがないと生きられない…生きるための支え。 |
ルーティ> | 水や空気ねえ…。 |
フィリア> | はい。なくなると困るんです。そして、他人がいらないと言っているのを聞くと、 不思議なんです。どうして? って。 |
ルーティ> | なるほどね…。 |
フィリア> | きっと誰にも、こういったものは存在するんでしょうね。 信仰に限らず、ルーティさんにだって、あると思いますよ。 |
ルーティ> | あ! ひょっとして、あたしの支えはお金だ! とか思ってない? |
フィリア> | そ、そんなこと…ありません。ルーティさんが金の亡者だなんて、誰も思っていませんわ! |
ルーティ> | ふ、フィリア…あたしはそこまで言ってないってば。も、悲しいなあ。まぁいいけどね。 さ、次、次。 |