●理想の女性像について
チェルシー> | ウッドロウ様の理想の女性ってどんな感じなんですか? |
ウッドロウ> | そうだな、理想というならば8歳の時に死に別れた母か… |
チェルシー> | お母様、素敵な方だったんですね。 |
ウッドロウ> | 慎ましやかな人だった。いつも笑みを絶やさず、口数も少なく… |
チェルシー> | う〜。 |
ウッドロウ> | どうした? |
チェルシー> | い、いえ、何でもないです。お母様はおしとやかだったんですね。 |
ウッドロウ> | そうだな。物静かだった。 |
チェルシー> | はぁ〜、そうですか。 |
ウッドロウ> | だが、私が一番惹かれたのは母の強さだったな。 |
チェルシー> | お母様も弓の使い手だったんですか? |
ウッドロウ> | いや、母に弓の心得は無かった。私が言っているのは心の強さだ。 |
チェルシー> | 心の強さ? |
ウッドロウ> | 清楚な姿とは裏腹に、燃えるような情熱をその心の内に秘めていた。 どんな困難にも決してひるまず明日(あした)を見る強さをな。 |
チェルシー> | 何だかよくわからないです。 |
ウッドロウ> | チェルシーにはまだ難しかったかな。 |
チェルシー> | そ、そんなことないもん。 |
ウッドロウ> | 背伸びすることはないさ。 チェルシーはチェルシーなりに一歩ずつ進んでいけばいい。 |
チェルシー> | う〜、そんなことしてたらいつまで経っても追いつけないよう。 |
ウッドロウ> | 誰に追いつきたいんだ? |
チェルシー> | え、あ、それは…あー、そうそう、パーティのみんなにですよ。 ウッドロウ様はパーティのみんなのことどう思っているんですか? |
ウッドロウ> | そうだな。皆、素晴らしい人間だ。 |
チェルシー> | ふぅーん、じゃ私も完璧な人間になれるよう、頑張らなきゃ。 |
ウッドロウ> | それは違うな。 |
チェルシー> | え? |
ウッドロウ> | この世に完璧な人間などいないさ。 |
チェルシー> | ウッドロウ様は完璧じゃないですか。頭だっていいし、剣も弓も右に出るものがいないし… |
ウッドロウ> | そんなことはない。私も未熟な人間だよ。無口すぎて、人を困らせることがある。 |
チェルシー> | でも、うちのおじいちゃんは誉めてたけどな。ウッドロウ様の一言には重みがあるって。 |
ウッドロウ> | アルバ師匠は人の欠点をも長所としてしまうからな。 |
チェルシー> | じゃあ、おじいちゃんは間違っているんだ… |
ウッドロウ> | そうではないさ。物事も人間も一面だけで判断できるものではないんだ。わかるかい? |
チェルシー> | ふぅーん、何だか難しいですね。じゃあ、次の質問、行きまーす。 |